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2012年3月20日 (火)

書籍2冊「犯罪」と「慟哭」

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最近見た本の紹介ページで、偶然にも同じ本が紹介されていました。
それがこの「犯罪」。

ドイツの弁護士でもある著者が現実の事件に材を得て、異様な罪を犯した人間たちの哀しさ、愛おしさを鮮やかに描き上げた短篇集。
本国ドイツでベストセラーになり、世界32カ国で翻訳され、数々の文学賞を受賞。

そんなフレーズに興味をそそられ、さっそく図書館で予約しました。

11の短編が収められているのですが、どれもゆっくり読んでも15分くらいで読めるボリューム。
「犯罪」というタイトル通り、殺人、強盗など穏やかでない刑事事件の話ばかりなのですが、内容がそれぞれ違い、一風変わっていてどれも面白い。

冒頭の「フェーナー氏」はAmazonで最初の部分が立ち読みができたので、それでさらに読みたい度がアップ。
フェーナー氏は真面目を絵に描いたような町医者。住民からの信頼も厚く犯罪歴ももちろんない。
そんなフェーナー氏が長年連れ添った最愛の妻を殺した理由は、新婚旅行で交わしたひとつの約束が根底にあった。

いくつかの作品には残虐な場面があるのですが、調書を読んでいるかのように感情もなく淡々と綴れており、読みづらさはまったくない。(多少の不快感はありますが)
翻訳はあまり得意ではない私ですが、文章もとても読みやすくあっと言う間に読み終えました。

様々な犯罪の経過と裁判、そして結末。
展開も早く、どの話も読み終えてから嫌なイメージが残らない。

どの話も面白かったですが最後の「エチオピアの男」はその結末に心が温まりました。

これはオススメです。

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そしてもう1冊「犯罪」の前に読んだのが、前回紹介した貫田徳郎の「慟哭」。
ずいぶん前の作品で、何年も前から面白いというのは聞いていて気にはなっていたのですが、ようやく読むことができました。

当時、世間を賑わしていた幼女誘拐事件をモチーフにしたと思われる作品ではあるのですが、単に事件や犯人を追うミステリーモノではない。

警察内部のキャリアと現場刑事との角質。
サイドストーリーのように展開される新興宗教にのめり込む男の話。
2つの物語の結末は…。

ここからはちょっとネタバレになるのですが、最初から何となくこの人が犯人ではないかと思いつつも、辻褄が合わないので「やっぱり違うかなぁ」と半信半疑で読んでいました。
そしてラストに近づくにれ、以前読んだ「イニシエーション・ラブ」の展開に似ていることに気づき、唖然としました。

これがデビュー作というのですから驚きですし、話題になるのもうなずけます。
ただ、読後感はあまりよくない…救われない気分になってしまいます。。。

犯罪モノを連続で読んでしまって、ちょっとダークな気分になってしまったので、次は軽い明るいモノを読まなくては…とまったく趣向の違うモノを読み始めています。

その本の紹介と感想はまたいずれ…。


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